こんにちは、エグゼクティブコーチの、野中(のなさん)です。今回の「トレンド予測インタビュー」企画第3弾は、健康経営をテーマにお届けします。健康経営への注目が高まる中、多くの企業が睡眠や運動に注力する一方で、会議中の眠気や夕方の爆食い、パフォーマンスの上下といった日常的な課題は見過ごされがちです。しかし、これらの症状の多くは「低血糖」が原因かもしれません。今回お話を伺ったのは、血糖コントロール専門の管理栄養士として1000名以上の体質改善をサポートしてきた岡城美雪さん。自身の低血糖症状を食事改善で克服した経験をもとに、働く人々の本来のポテンシャルを引き出す支援を行っています。薬や注射に頼らない根本的アプローチで、経営者と社員の生産性を劇的に向上させる岡城さんが描く、真の健康経営とは?読み手の方には「健康経営の新しい視点」「本来のパフォーマンス発揮の可能性」という気づきを提供できれば幸いです。この対談でわかること✅ 健康経営で重要なのは病気予防ではなく社員の本来のポテンシャル100%発揮✅ 会議中の眠気・食後の倦怠感・メンタルの上下は低血糖が原因の可能性✅ 薬や注射に頼らない食事改善による根本的なパフォーマンス向上策✅ 低血糖対策により味覚が変わり甘いもの依存から解放される仕組み✅ 血糖コントロールでメンタルがフラットになり人間関係が改善する理由✅ 富裕層が実践する健康投資の考え方と日本との違い✅ 攻めの健康経営による社会全体の生産性向上の可能性第5回ゲスト紹介株式会社My Wellness代表取締役・血糖コントロール専門管理栄養士 岡城 美雪延べ1,000人以上に血糖コントロールを教えてきた専門家。札幌市出身。幼児期から人目が気になる、自信がない、不安が強いなどのネガティブ感情に悩んでいたが、血糖コントロールとの出会いにより食事改善で体調とメンタルの不調を解消。極度の人見知りから、連日セミナーやカウンセリングを行うまでに変化した。現在は「血糖コントロールで本来の自分を取り戻し、人生を自分でつくれる人を増やす」をモットーに、130名以上が受講する体質改善講座MMCを主宰。全国書店で2冊の著書を出版し、東京メトロ放映、週刊女性、安心、Yahooニュース、読売新聞オンライン、東洋経済オンラインなど多数のメディアで監修・取材実績を持つ。スリーセンテンス要約健康経営において重要なのは、病気予防ではなく社員の本来のポテンシャルを100%引き出すことであり、多くの人が60-70点のパフォーマンスで妥協している現状がある。会議中の眠気、食後の倦怠感、メンタルの上下といった「普通」と思われている症状の多くは低血糖が原因であり、食事改善により劇的にパフォーマンスが向上する。低血糖対策により味覚が変わり、甘いものへの依存がなくなり、メンタルがフラットに保たれることで、経営者・管理職・社員全員の生産性と人間関係が改善される。血糖コントロール専門という独自のアプローチ血糖コントロール専門管理栄養士の仕事内容━━━━(のなさん) まず、岡城さんの現在のお仕事について教えてください。岡城さん: 血糖コントロール専門の管理栄養士として活動しております。主力は個人の方向けのスクールで、大体99%が女性、30代から50代の働くお母さんたちが多いです。ほとんどの方がフルタイムで働きながら子育てをされています。血糖値をコントロールして、食事から体の不調を改善することを目指しています。疲れやすい、落ち込みやすい、イライラしやすいといった症状、中にはうつの方もいらっしゃいますが、世の中的には食事から改善できるという認知がまだ低いんです。健康診断で検査をしても「異常なし」と言われ、「ストレスか年齢のせいですね」で終わってしまうことが多い。でも実際に食事から血糖コントロールしていくと、様々な不調やメンタル面も解消していくので、これをお伝えするためにスクールや講演活動をしています。低血糖症状の実体験から生まれた専門性10代から続いた深刻な低血糖症状━━━━(のなさん) 低血糖に注目されたのはどのようなきっかけだったのでしょうか?岡城さん: 私自身が低血糖症で、10代の頃から本当に悩んでいました。高校生の時に過度なダイエットをしていて、めまいがひどくて、酷い時は手が震えるようなこともありました。一日中本当に眠気がひどくて、ダイエットのために夜10時に寝て朝5時に起きる生活をしていたにも関わらず、何をしていても本当に眠かったんです。メンタル面への深刻な影響メンタル面でも人目を気にしてしまって、言いたいことが言えない、人前に立つことがすごく怖いという状態でした。今はこうして人前で仕事をしていますが、学生時代は全くそういうことを避けるような生き方をしていました。当時は自分の性格だと思っていましたし、小さい頃からアトピーや喘息もあったので、それが自分の体質だと思い込んでいました。それが低血糖が原因だったということを勉強していくうちにわかって、実際に食事を変えていったら、だんだんいろんな不調が解消され、メンタルもどんどん強くなっていったんです。これはもっとみんなに知ってほしいと思って活動を始めました。現在の健康経営における課題と問題点健康情報の氾濫による混乱情報過多時代の健康管理の課題━━━━(のなさん) 現在の健康経営や健康管理について、どのような課題を感じていますか?岡城さん: 経営者にとって健康管理は重要ですが、今はSNSやネットで何でも検索できる時代だからこそ、情報が氾濫している印象があります。本当にSNSを開くと「これを食べた方がいい」「これは摂らない方がいい」という情報で溢れているので、一般の方からすると何が正しいかわからなくなってしまっています。個別最適化の重要性私が大切にしているのは、情報の正しさではなく、今の自分に必要な方法は何かを見極める力です。ある人にはすごく良い方法でも、合わない人には最悪という場合があるんです。情報の正しさではなく、自分にとって合うものなのかがわからない限りは、情報に振り回され続けてしまいます。だからこそ、体の仕組みを理解して、自分に合った対策を取ることが重要なのですが、そこを学ぶ機会がないので、私がそこを発信したり、スクールで一人一人に合わせたお話をさせていただいています。薬・注射依存による根本解決の阻害対症療法の限界と問題点━━━━(のなさん) 現在の健康管理のトレンドをどう見ていますか?岡城さん: 正直、私が見ている印象では、糖尿病患者さんが使う食欲を減退させる薬や注射、花粉症治療のための注射など、薬や注射で手っ取り早く解決しようとしている方が多い印象です。食事改善よりも、薬や注射で手っ取り早く解決したいと思っている方が多いですね。でも、これは根本解決になっていないと思っています。例えば食欲が止まらない原因にちゃんとアプローチができないわけです。薬を使っている間は効果があっても、やめるとまた食欲が戻ってしまうので、使い続けなければいけなくなります。根本原因へのアプローチの必要性食欲が止まらないこと自体の原因をちゃんと理解した上で対策を打っていかないと解決しません。血糖値が乱れていると食欲がコントロールできなくなりますし、カロリーだけ取っていろんなビタミンやミネラルの栄養不足があっても、しょっぱいものがやめられないということが起こります。自分でコントロールできないことは、自分の意思の問題ではなく体の問題です。そこにしっかりアプローチしないと意味がないと思います。経営者に多い症状と低血糖の関係性会議中の眠気と夕方の爆食いの原因典型的な低血糖症状の実例━━━━(のなさん) 経営者の方で、会議中に眠くなったり、夕方に爆食いしてしまったりという話を聞きますが、これも低血糖と関係ありますか?岡城さん: まさにそうです。薬と比べると時間はかかりますが、根本の原因にちゃんとアプローチしないと解決しません。会社経営でも、表面的な対策だけをしても、また同じトラブルが起こってしまいますよね。採用に問題があるのに、その根本を解決しなければ、いくら人を雇っても意味がないのと同じです。経営判断と健康管理の共通点体に関しても同じで、表面的な対策だけをしても、またトラブルが起こってしまいます。会社のことだと全体をちゃんと捉えて根本原因を考える人は多いのですが、自分の体となると結構無視してしまう方が多いんです。年齢的に若い方だと気合でいけることが多いので、そこの意識が薄かったり、逆に60代になっていろんな検査で引っかかるようになってくると、今まで頑張ってこられた経営者の方が一気にうつっぽくなってしまうこともあります。課題意識の欠如という根本問題「普通」という思い込みの危険性━━━━(のなさん) 多くの人が課題意識を持てない理由は何でしょうか?岡城さん: 普段接する中で感じるのは、課題感がないときは当然ですが、問題があると思わないんです。例えば食後に眠くなるのも、周りがみんなそうだと「普通」って思ってしまうんです。「食べたら眠くなるのは仕方ない」と。正常な代謝機能の基準でも本来は、おにぎり1個食べたぐらいで眠くなるのはおかしいんです。正常な代謝ができていれば、そんなことにはなりません。食べるだけで眠くなるということは、相当代謝が下がってしまっているということです。それをちゃんと改善していけば、同じ量を食べても前よりは眠くならなくなりますし、好きなものをいろいろ食べることができます。私は何でも食べるので、食事を楽しむことが大事だと考えています。眠くなるから食べないという制限ではなく、食べても眠くならないようにした方が、会食なども考えると現実的です。低血糖対策による劇的なパフォーマンス向上味覚の根本的変化と甘いもの依存からの解放嗜好から反応への認識転換━━━━(のなさん) 低血糖対策をすると、具体的にどのような変化が起こるのでしょうか?岡城さん: まず、味覚が変わるんです。皆さん甘いものが好きなのは自分の嗜好だと思っているじゃないですか。ラーメンが好き、甘いものが好きって。でも血糖値が安定すると、こういうものが食べたいという感覚がなくなるんです。我慢ではない自然な食事選択私も昔は本当にアイスやチョコが大好きで、ほぼ毎日食べていました。でも今は我慢ではなく、いらないので食べません。嫌いな食べ物って我慢じゃないじゃないですか。いらないから食べていない。それと同じような感覚になります。目の前でアイスを食べている人がいても別に欲しいと思わないし、ラーメンも学生時代はすごく大好きでしたが、今は多分年に1回ぐらいしか食べません。選択肢にあっても選ばないんです。それは我慢して選ばないのではなく、別に食べたいと思わないからです。自分の嗜好だと思っていたものが、実は嗜好ではなく反応だったということがわかります。メンタル面の安定とパフォーマンス向上悩みや不安の劇的な減少━━━━(のなさん) メンタル面ではどのような変化がありますか?岡城さん: 気持ちも穏やかになるので、前より悩まなくなります。私はいちいちいろんなことで悩んでいることがめちゃくちゃ多かったんですが、全然悩まなくなりました。不安に思うことが起こったとしても、本当に数分ぐらいで終わってしまうんです。悩みすぎるということがなくなりました。食欲のコントロールも、昔はできなかったんですが、食べ過ぎてしまうとか止まらないということがなくなったので、それもストレスだったんだなと思います。適正化による個人差の解消面白いのは、元々食べる量が少なかった人は食べる量が増えるんです。血糖コントロールすると適正になるので、あまり食べられなかった人は食べられるようになり、逆に食べ過ぎていた人は減ります。みんな適正になってくるんです。フラットな状態による仕事パフォーマンスの向上一定したパフォーマンス維持の価値━━━━(のなさん) 常にフラットな状態でいることの価値について教えてください。岡城さん: 私は本当に波が今全然なくて、「淡々としている」とよく言われます。めちゃくちゃテンションが上がることもないし、すごく下がることもなく、一定なんです。女性なので子供も2人いますし、生理もありますが、それでも私は本当にずっと一定です。コンサルティング業における重要性コンサルティング業をしている場合、相手の状況に左右されると思うんです。でも、そうじゃない状態でいられる。私もカウンセリングをするのでわかるんですが、自分がフラットじゃないと、クライアントの話をコントロールしそうになってしまうんです。特に人に何かを教えたり指導したりする仕事の方は、自分をフラットに保つことも仕事の一部だと思います。自分で自分のことをコントロールできれば、コーチやコンサルティング業の方は、これがちゃんとできるようになると、コンサルやコーチングのクオリティが上げられると思います。判断力とコミュニケーション能力の向上フラットじゃないときって、相手をジャッジしたくなってしまうものなんです。そうすると、やっぱりいい対話ができません。自分がフラットじゃないと、自分の価値観で相手を見がちになります。でも相手をフラットに見ることができるようになるんです。海外の健康意識と日本の現状比較富裕層の健康投資マインド海外富裕層の健康への取り組み━━━━(のなさん) 海外の健康意識についてはいかがですか?岡城さん: 富裕層の方は自分の体への投資を惜しまないですね。アメリカでも収入が低い人ほどファストフードを食べている割合が高いです。今年1月にビバリーヒルズに行ったんですが、本当に富裕層の地域なので、普通のスーパーに行ってもコーラやポテチが売っていないんです。オーガニックスーパーではなく、本当に普通のスーパーでも、ジャンキーなものが全然なくてびっくりしました。健康的な選択肢の価格構造最近、オーストラリアに移住した人が言っていたのですが、もちろん物価は日本より高いのですが、オーガニックのものが日本より安く買えるそうです。体に悪いものの方が高く売られているそうで、全体の物価は高いけれど、健康意識を向けたときに、意外と日本よりも安く健康的な食材が手に入るということでした。特に海外の富裕層は、健康にお金をかけているなというのをすごく感じます。社会全体への影響と健康経営の未来生産性向上とメンタル改善の両立企業経営への直接的な効果━━━━(のなさん) この考え方が広がることで、社会にどのような影響があると思いますか?岡城さん: 社員のパフォーマンスが上がることは、本当に経営に直結すると思います。今はうつで休職する方も多いですが、食事改善でそれを防ぐこともできます。それを知らなかったら、メンタルが弱いと思ってしまうかもしれませんが、そうじゃない部分もあるので、食事からもアプローチできます。健康知識の資産価値健康管理をするということは、会社側の体制が整っていれば安心していただけると思います。こういう健康の知識は誰にも奪われない財産なので、自分だけじゃなくて家族にも使うことができますし、自分の両親やお子さんにも活用できます。経営者がそういうことを知ることで、自分の家族も守れるし、社員も守れる。いいことしかないと思います。人間関係の改善とチームパフォーマンス向上低血糖理解による人間関係の改善━━━━(のなさん) 人間関係への影響はいかがですか?岡城さん: 人間関係も本当に良くなります。イライラすることがなくなっていくので、例えばイライラしている人が目の前にいても、その人の性格じゃなくて、もしかしたら低血糖かもしれないと見ることができます。知らないと「この人は性格が悪い」と思ってしまうかもしれませんが、知っていたら性格じゃないということがわかります。もしかしたらランチをお菓子だけで済ませたのかな、とか、そういうふうに見ることができるので、相手をフラットに見ることができるようになります。本来のポテンシャル発揮という新しい健康経営100%のパフォーマンス発揮の可能性抑制されたポテンシャルの解放━━━━(のなさん) 「本来のポテンシャルを発揮する」という考え方について教えてください。岡城さん: 何かを変えるというよりも、元々持っているものを100%出せるようになるという感じです。皆さん本当はもっと効率よく動けるし、もっと穏やかに過ごせるのに、低血糖によって抑えられてしまっているだけです。それが元に戻って、ちゃんと力を発揮できる状態になるようなイメージです。100のポテンシャルがある人が60とか50しか出せていない人が多い。それを200に持っていくために何かしなければいけないのではなく、本来の100を出せるようになる。安定したパフォーマンスの実現同じペースで動けるようになります。私は本当に波が全然なくて、ずっと同じテンションでいることができます。これは特にコンサルティング業やコーチング業の方には重要だと思います。今回の未来予測インタビューを振り返って━━━━(のなさん) 今日のインタビューを通じて、どのような気づきがありましたか?岡城さん: 時系列で健康業界の変遷を振り返る機会が普段なかったので、時代の流れがわかりやすく整理できました。特に「元々持っているポテンシャル100%発揮」という視点を経営者向けに話すのは初めてでしたが、野中さんに引き出していただいて、今後は企業向けにもこの切り口でアプローチしていこうと思いました。過去の視点をあまり意識していなかったのですが、話すことで時代の流れが見えてきたのが大きな収穫でした。━━━━(のなさん) 未来予測を言語化することのメリットはどう感じられましたか?岡城さん: いろいろ引き出してもらうことで、自分一人じゃ気づけないようなことまで言語化できました。言語化することで、自分がやっていることにより確信が持てましたし、もっとやっていこうという気持ちになりました。リアルタイムで図解まで出していただいて、本当にすごいなと思います。雑誌取材は好きですが、これはまた違うモードで、楽しくお喋りしているだけで深い部分まで整理されていく感覚でした。まとめ:攻めの健康経営への転換今回の対談では、健康経営の新しい視点として「低血糖対策による本来のポテンシャル発揮」について深く掘り下げることができました。重要なポイント:病気予防から生産性向上へ:健康経営の目的を「病気にならない」から「本来のパフォーマンス発揮」に転換根本原因へのアプローチ:薬や注射による対症療法ではなく、食事改善による根本解決普通という思い込みの見直し:食後の眠気や甘いもの依存は「普通」ではなく改善可能な症状メンタル安定による人間関係改善:低血糖対策により感情がフラットになり、ジャッジせずに相手を見られる社会全体の生産性向上:個人のポテンシャル発揮が組織、そして社会全体の生産性向上につながる投資対効果の高い健康戦略:毎日の食事改善により、長期的な健康と生産性の両方を実現経営者にとって重要なのは、自分自身と社員の健康を「守り」の視点ではなく「攻め」の戦略として捉えることです。低血糖対策という具体的なアプローチにより、組織全体のパフォーマンスを劇的に向上させる可能性があることが、今回の対談で明らかになりました。経営者の本来のポテンシャル100%発揮をサポート「低血糖対策で本来の力を取り戻す」—岡城さんが語ったように、多くの人が60-70点のパフォーマンスで妥協している現状があります。これは健康面だけでなく、経営面でも同様です。NonaCanvasのエグゼクティブコーチングでは、「経営者らしく」ではなく「自分らしく」、あなたの本来の強みと直感を100%発揮できる経営スタイルを確立します。思考の「低血糖状態」から脱却し、フラットで安定したパフォーマンスを実現しませんか?▶︎エグゼクティブコーチングサービスの詳細を見る参考リンク株式会社My Wellness著書「これだけ!脱うつごはん」著書「『なんだかつらい……』がなくなる かくれ低血糖との付き合い方」P.S.あとがき今回のインタビューで最も印象的だったのは、岡城さんが語られた「本来のポテンシャルを発揮する」という視点でした。経営者も、ビジネスリーダーも、管理職も、現場のメンバーも、全員が自分の本来のパフォーマンスを自然体で発揮できるようになるというコンセプトは、健康経営の新しい可能性を示していると感じます。多くの人が目先の症状(眠気、食後の倦怠感、メンタルの上下)を「しょうがないもの」として受け入れ、気合で乗り切ろうとしています。しかし、これらの症状の多くが低血糖から来ているとすれば、人間として不自然な状態で頑張っているということになります。一人一人が自分の本来のパフォーマンスでもっと高い成果を出せるのではないか、甘いものが食べたくなったり食後に眠くなったりするのは普通じゃないのではないか、という視点があれば、それを無視して突っ走った結果、病気になったりメンタルで悩んでしまったりする人が減っていくはずです。コーチングの現場では、クライアントの可能性を最大化し、可能性を信じることはしやすいのですが、そのさらに先にいる人たちがもっとパフォーマンスを出せる世界があってもおかしくない、という発想はなかなか持ちにくいものでした。この健康経営という視点、特に食事や健康という観点で最も大事になってくるのは、病気を防ぐことではなく、社員の生産性が向上すること。つまり攻めの戦略、経営の投資として健康に向き合える経営者が増えることです。実は僕自身も長らく低血糖で悩んでいて、特に夕方にフラフラになってしまう典型的な症状がありました。岡城さんとの出会いで「食事で噛む回数を増やす」「補食として栗を食べる」ことなどを意識したところ、日中の眠気もなくなり、夕方フラフラになってお菓子を爆食するということもなくなって、本来のパフォーマンスを発揮しやすくなりました。岡城さんには本当に感謝しています。経営者が自分のパフォーマンスを食事や血糖値コントロールで改善させることができ、「これはもっとみんなやった方がいい」と思って自然と広げていく。そんな形で広がっていけば、人間として豊かな食生活を送りながらも、本来のパフォーマンスを発揮できる人が増え、日本社会においても世界においても本当に良い循環を生み出すきっかけになっていくと確信します。食事を変えることによって生産性もメンタルも変わっていく。毎日の習慣が変わることで、人生が変わり、仕事が変わる人が増えていく。これこそが、真の健康経営が目指すべき姿なのかもしれません。関連記事人材ビジネス業界「未来予測」〜ゲスト 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