こんにちは、経営の違和感や迷いを解決する、エグゼクティブコーチの野中(のなさん)です。今回の「トレンド予測インタビュー」企画は、AI時代の経営支援をテーマにお届けします。スタートアップが急速に成長する時、多くの経営者が直面するのは「専門性の偏りによる経営課題」です。営業は得意だけど開発業者の選定で失敗する、技術には詳しいけど財務や税理士との連携がうまくいかない。各領域の専門家との橋渡しや、部門横断的な判断ができる人材が不足しており、従来のコンサルティングサービスでは解決しきれない現実があります。今回お話を伺ったのは、ベンチャー企業で社長室・経営企画室のポジションを経験し、現在は「社長室代行」という独自のサービスを展開する山口佑二さん。従来のCOO代行とも異なる新しい経営支援の形を提唱する山口さんが描く、AI時代の経営支援の未来とは?読み手の方には「経営支援業界の新しい潮流」「AI時代における人間ならではの価値」という新しい視点を提供できれば幸いです。この対談でわかること✅ スタートアップ経営支援の変遷:SaaSツール普及と外部人材活用の一般化✅ 社長室代行とCOO代行の違い:第2領域(緊急ではないが重要)へのフォーカス✅ 経営者と専門家の橋渡し機能の重要性と具体的な価値提供方法✅ なぜ営業特化型・技術特化型組織で社長室代行のニーズが高いのか✅ AI時代の経営支援3つの変化:リテラシー格差解消、BPO需要減少、実践知の価値向上✅ 経営支援業界の未来予測:AI駆動型プラットフォームとリアルタイム伴走の実現可能性✅ 組織の多様性確保のために外部人材を活用することの戦略的意義✅ 月額5万円から始められる社長室代行サービスの具体的な関わり方第6回ゲスト:山口 佑二さん株式会社epika 代表取締役/山口佑二大学卒業後、株式会社Cake.jp(旧FLASH PARK)に入社し、ECプラットフォームへの事業転換期に参画。営業からCS、マーケ、管理部まで幅広く経験。その後、株式会社Hajimari(旧ITプロパートナーズ)にて経営企画室長を務め、マーケティング部門や管理部門の統括、事業開発など多岐にわたる業務を担当。2019年に独立し、複数企業の事業開発や経営支援に携わったのち、2024年9月に株式会社epikaを設立。経営企画と事業開発の実務から培った視点で、企業の成長曲線を加速させる出会いを戦略的に創出。情報収集・体系化の能力と人的ネットワークを最適に組み合わせ、ビジネスの発展と社会的価値創造を両立する新しいモデルを追求している。スリーセンテンス要約スタートアップ経営支援業界は、SaaSツールの普及と外部人材活用の一般化により、正社員採用以外の選択肢が当たり前になった。山口氏が提唱する「社長室代行」は、COO代行と異なり第2領域(緊急ではないが重要)にフォーカスし、経営者と各専門家の橋渡し役として機能する新しい経営支援の形である。AI時代においてリテラシー格差は解消される一方、実践知と人間ならではの文脈理解力を持つ経営支援の価値はより高まっていく。スタートアップ経営支援の現状と変遷バックオフィスから始まる全方位支援━━━━(のなさん) まず、山口さんが現在やられているスタートアップ経営支援について詳しく教えてください。山口さん: 基本的に多岐にわたるんですが、私のキャリア的にバックオフィスから入るケースが多いですね。やはり経営指標がわからないと会社の状況もわからないので、まずは会計をしっかり回すところから始めます。会計がしっかり月次で締められていても、中身を見ると「これだと社長が見ても何もわからないんじゃないか」という状況が結構あるんです。例えば、販管費と原価が分かれてなくて正確に分析できないとか、年一括計上のものがドカッと載っていて、本来按分すべきものがされてなくて月々の収支が正確にわからないとか。飛行機の計測器みたいに、今の燃料はこれぐらい、高度はこれぐらい、だからこうしましょうという意思決定がしやすい状況をしっかり作っていくことをまずやります。そこがある程度整ってきたら、必要な事業者さんをご紹介したり、私たちが支援できる範囲であればやってしまうこともあります。実行支援やマッチング支援という形で、どんどん動いていくということをやっています。いろんな会社を同時並行で見ているので、基本的に意識しているのは車輪の再発明をなくすとか、同じ失敗を繰り返さないように情報提供するということです。この10年で起きた大きな変化━━━━(のなさん) スタートアップ経営支援領域で、この5〜10年の変化をどう捉えていますか?山口さん: 大きく二つの変化があります。一つ目は、SaaSなどのツールを活用することが重要になったことです。10年前と比較して、SaaSの普及が進み、経営管理や営業管理の方法が大きく変わりました。昔は基本的にExcelなどを駆使して経営管理も営業管理もやっていましたが、今はどういうツールを知っていて、どう導入し、使いこなし、運用するかが重要になっています。二つ目は、人材の活用方法の変化です。副業や業務委託が一般的になってきました。私がサラリーマン時代の2015年にスタートアップ界隈に営業すると、「業務委託って何ですか」「うちは正社員採用したいんです」という反応でした。採用活動も本当に正社員かアルバイトという選択肢でやっていました。今は正社員じゃない人材をどううまく活用するかがスタートアップの肝になってきています。これによって、よくわからないスタートアップでも優秀な人を活用できる状況ができてきました。外部人材活用のハードルが下がった理由━━━━(のなさん) 外部人材に経営支援を依頼することのハードルが下がったのはなぜでしょうか?山口さん: 媒体やサービスが増えたこと、業務委託人材や副業人材が増えたことが大きいです。以前はクリエイター系の外部委託が多かったのですが、現在は財務や営業などの領域にも広がってきています。個人への業務委託も一般的になり、40〜50代の世代からも「会社員時代には考えられなかった変化だ」と認識されています。スタートアップでは人が足りないため、正社員でなくても業務委託で入るという選択肢が一般的になってきました。結局、追いつかない部分があるので、そこを正社員じゃなくても業務委託でカバーするようになったんです。社長室代行という新しい概念COO代行との違いとは━━━━(のなさん) 山口さんの「社長室代行」サービスについて、従来のコンサルやCOO代行との違いを教えてください。山口さん: よく「COO代行じゃないんですか」と言われるのですが、ピンと来なかったんです。COOというのは既存事業を伸ばしていく、今見えているメインミッションをしっかり伸ばしていくために組織をまとめ、執行していくのがCOOだと思っています。私がやっている社長室代行は、どちらかというと社長のいわゆる第2領域、緊急じゃないけれどやらなければいけない重要なことをしっかりやっていくところです。COOは緊急性もあることが多いと思いますが、私は第2領域をメインにしています。具体的には、財務状況の整理や、各専門家と経営層・現場の橋渡しを行うことが特徴です。社内に専門家がいない場合、例えばSEO業者さんがいない、開発部隊を持ってないという状況で、社長の課題を聞いてそれを専門家の方にお聞きしたり実行を依頼して、そこの翻訳をする。実際にお互いがやりたいことをしっかりできるように、専門家の方がパフォーマンスを発揮できるように仲介役として支援するところが、COOとは若干違うと思っています。経営者と専門家の橋渡し機能━━━━(のなさん) 経営者と専門家の橋渡しが重要だと感じますが、具体的にはどのような支援をされるのでしょうか?山口さん: 特に税理士さんとの連携で言うと、経営者って税理士さんとそんなにやり取りしたことがないことが多いんです。社労士、弁護士と結構かぶる業務もありますが、どこをどう頼んでいいのかわからなかったりします。なので「ここまではもっと深く相談しても大丈夫ですよ」「ここの領域は税理士さんの内容じゃないので、こっちの専門家に行きましょう」といったアドバイスをします。税理士さんも免許があるので、言えることと言えないことがあります。メールで直接書いたらなかなか言いにくいことも、電話で相談しましょうとか。本音と建前、教科書の部分と実際の部分は違ったりするので、そういうコミュニケーションの取り方も結構お伝えしています。逆に税理士さんには「経営者さんは今ここで悩んでいるので、ここまで言いづらいと思うんですが、こういう課題があって」という話を伝えて、「こういうふうにしてもらえませんか」ということをいろんな領域でやっています。社長室代行が必要なケースと不要なケース━━━━(のなさん) 社長室代行が必要なケースとそうでないケースはどう見分けますか?山口さん: 一番いらないのは、同じようなキャリアの方、横断的に組織を見られてきた方です。やはりあまり必要性が弱いと思います。また、ある程度の規模になると、そういった人を雇うと思うので、経営企画室や事業開発のポジションを持っている会社さんはニーズが低いです。一方で重宝されるのは、営業がすごく強い組織です。社長も営業出身で、No.2、No.3のメンバーも皆さん営業が強い、いわゆる体育会系のような組織では、横の情報を持っていない方が結構多いので、知識のところで重宝されます。技術系の組織も同様です。エンジニア社長でNo.2、No.3の人もクリエイティブ系だったりすると、比較的ニーズに応えやすいと思っています。こうした組織では、他の職種領域のリテラシーがないため業者選定の課題や無理な発注が起こりやすいんです。課題の設定が適切でないケースも結構あります。AI時代の経営支援業界予測AI活用がもたらす3つの変化━━━━(のなさん) AI時代において、経営支援業界はどう変化すると予測されますか?山口さん: 3つの変化があると思います。まず知識面でいくと、AIが普及してきたので、リテラシーを埋めるところが結構容易になってきています。スタートアップの失敗事例も先人の先輩方のおかげで流通するようになってきたので、AIに聞けばある程度のリテラシー格差は埋まるようになるでしょう。次に作業面では、いわゆるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)領域のニーズが弱くなってくると思います。今まで作業者がだいぶ必要だったところが、AIの自動化が進んで、普通の作業者のニーズがかなり弱くなってくるでしょう。その上で重要になるのが、教科書通りじゃない対応や人と人のコミュニケーションです。教科書通りにやるとこうだよね、というのは、noteを見たりAIに聞けばわかると思います。でも、その裏では「教科書的に言うとこうなんだけど、こうした方がいいよね」みたいな、なかなかAIが学習しにくい情報もあります。そういう実践知を積んできた人の価値がより高まるんじゃないかと思います。人間ならではの価値:文脈理解力━━━━(のなさん) AIでは代替できない人間の価値について詳しく教えてください。山口さん: AIの活用で重要なのは、どれだけ情報を入れられるかです。でも、ほとんどの会社で情報をまとめきれないことが多いと思います。経営の文脈や組織文化の文脈を汲み取れないことが多いんです。どんなにGoogleドライブをまとめきっていても、そこは汲み取れないと思います。組織っていろんなAさん、Bさん、Cさんの特性によって成り立っているし、取引先の性格も含めて、例えば月末で切羽詰まっていたら多少安くしてくれるとか、そういう情報はAIに入れきれません。人間だからこそ感じられる文脈を理解できる人材の価値がより高まると思います。少なくとも10年ぐらいは、価値が高まり続けるんじゃないでしょうか。AIが予測する経営支援業界の未来シナリオシナリオ1:AI駆動型経営支援プラットフォームの支配━━━━(のなさん) AIにトレンド予測を出してもらいました。まず「AIが財務データや市場環境、組織状況をリアルタイムに分析し、最適な戦略を自動で提案する時代が来る。コンサルの大部分がAIに置き換わり、人間はAI分析の解釈と実行支援に特化していく」という予測についてどう思いますか?山口さん: これはもうすぐだと思いますよ。財務データや市場環境は多分大体データ化されているので、それが前提であれば、もう本当にその通りになるだろうなと。ただし、AI分析結果の解釈はすごく大事ですよね。結局、出てきたものを決めるのは人間ですし、そもそもこのアウトプットが違うときに、質問が違ったとか入れてる情報が違ったということもあります。それは差し戻って情報の入れ直しや取り方を決めないといけない。この辺の感覚は、最終的に実行をする人間が解釈しないといけないので、ここの重要性がより高まると思います。シナリオ2:リアルタイム経営伴走エコシステム━━━━(のなさん) 「経営支援が単発のプロジェクトから常時接続型の支援にシフトし、AIダッシュボードで経営状況を常にモニタリング、問題の早期発見ができる。地理的制約がなくなり、世界中の専門家がリアルタイムで協力するグローバル社長室が実現する」という予測についてはいかがでしょうか?山口さん: これもそうだと思いますね。例えば今の会話のフィードバックって、終わってからになってると思うんです。書き起こしたものをAIに入れて分析する。それが多分リアルタイムで「山口、今こういうこと言って」みたいな指示が出るようになる。今でも経営会議で会話しながら結構やってたりするんですが、会議で止まる瞬間ってあるじゃないですか。「これってどうなんだろう」「ちょっと1回調べて持ち帰ろう」みたいな。それが結構リアルタイムで出てくるようになるのかなと思います。地理的制約がなくなるという点では、言葉の壁が少なくこともありそうです。昨日ちょうどオランダに住んでる人と打ち合わせしてましたが、その人は英語が喋れないけれど、基本コミュニケーションはAI翻訳を使ってやってるんです。世界中の専門家と連携できるようになる可能性はあると思います。シナリオ3:経営支援業界の境界線消失━━━━(のなさん) 「従来のコンサル・顧問・社員の区別がなくなり、全員がプロジェクトベースで機能する。AIが最適な人材配置を算出し、案件ごとに最高のチーム編成をマッチングする。内部・外部の境界が曖昧になり、必要な時に必要な専門性を持つ人材が流動的に参画する」という予測についてはどうでしょうか?山口さん: 内部と外部の境界が曖昧になることには同意しますが、熱量の高い組織を作るときに、外部の人だけでいいチームが作れるかというと、必ずしもそうじゃないような気がします。ただし、コンサルや顧問、社員の区別がなくなるという点については、プロジェクトベースで動くことが多くなるため、あり得ると思います。AIが最適な人材配置を算出し、案件ごとに最高のチーム編成をマッチングするということも、人材のスキルや能力、性格がよりデータ化されてくることで、全然あるんじゃないかと思います。組織を強くするための外部人材活用多様性確保の重要性━━━━(のなさん) 最後に、これを聞いている経営者の方へのメッセージをお願いします。山口さん: 組織には宗教的な側面があると思います。それがすごい強さだと思いつつ、ある種、多様性を排除してしまうところもあったり、バイアスが強くかかりやすくなってしまうこともあります。そういう時に1人でも2人でも外部の目があると、より強い組織になれるんじゃないかと思います。単純に代行するということもありますが、外部の情報や意見をしっかり取り入れるということも、より強い組織を作るために必要だと思います。相談方法と料金体系━━━━(のなさん) 山口さんの会社に相談したい場合はどうすればよいでしょうか?山口さん: 一度ヒアリングをして、何のためにそもそも会社をやっているのかというところからお聞きしながら、課題をこちらから深掘りするということをやらせていただいています。まずはご相談からいただけるといいと思います。月次の会計会議を一緒にやるということから始めていて、安いところで月額5万円からスタートできます。1回のミーティング参加でその下地作りをして、そこから先は基本的に必要なところを見積もってお見積もりを出すという形です。まとめ:実践知と文脈理解力の時代へ今回の対談では、経営支援業界の過去から未来までの変遷について、実務経験豊富な視点からの洞察を得ることができました。重要なポイント:SaaSツールと外部人材活用の普及:この10年で経営支援の手法が根本的に変化し、正社員以外の選択肢が当たり前になった社長室代行という新概念:COO代行とは異なり、第2領域(緊急ではないが重要)にフォーカスし、経営者と専門家の橋渡し機能を担うAI時代の価値の再定義:リテラシー格差は解消される一方、実践知と人間ならではの文脈理解力がより重要になる組織の多様性確保:外部人材を活用することで、組織のバイアスを防ぎ、より強いチームを作ることができる経営者にとって重要なのは、AI化が進む中でも人間ならではの価値を理解し、外部の専門家とうまく連携していくことです。山口さんのような社長室代行サービスは、単なる業務代行ではなく、経営者の思考を整理し、適切な専門家との橋渡しを行う戦略的パートナーとしての役割を果たします。組織の成長段階に応じて、内部リソースだけでは対応しきれない課題に対し、外部の専門性を戦略的に活用していくことが、今後ますます重要になるでしょう。参考リンク株式会社epika山口佑二さんのX┌───────────────────┐ \この記事を読んだ方におすすめ/ 🗣️ 経営を俯瞰して、軌道修正したい方 →コーチング体験セッションに申し込む 📚 その他のトレンド予測を見たい方 →『トレンド予測一覧』をチェック 💌 最新事例や記事を受け取りたい方 →メルマガに登録する└───────────────────┘今回のトレンド予測インタビューを振り返って━━━━(のなさん) 今日のインタビューを通じて、どのような気づきがありましたか?山口さん: AIの未来予測の部分がすごく面白かったです。これまで過去を振り返って体系的に考える機会がなかったので、確かに変化があったなと気づけて良かったです。改めて自分のやっていることの言語化ができたのと、AIを見据えてサービス化しようと思いました。AIにタイムリーに情報を入れることの重要性や、情報をちゃんとどう取っておくかの仕組み化をすると、長期で見た時にすごい資産になると思ったんです。━━━━(のなさん) 未来予測を言語化することのメリットは何だと感じましたか?山口さん: サービス化に繋がりますね。事業モデルで結構悩んだりするんですが、リアルタイムやAIを見据えて何かを作っていくのはすごく大事だなと思いました。━━━━(のなさん) 対話や関わりで役に立った点はありますか?山口さん: 過去・未来について深く考える機会を持てたことです。トレンドを見ることの必要性は感じていたんですが、目の前のお客さんの課題解決が中心になってしまうので、それを改めて広く大きく捉える機会があったのは、すごくこれからの意思決定に有用だったと思います。AI時代の経営課題も、本質は「経営ステージごと」の対話にある山口さんが語る「実践知」と「文脈理解力」は、AIには代替できない経営支援の本質を示しています。特に、リソースが限られ課題が山積する創業期には、山口さんのような全体を俯瞰し多角的に支援できるプロの存在が、混沌とした状況を乗り越える上で極めて心強い力となるでしょう。一方、創業から5年、10年と経ち、事業基盤ができた企業では課題の質が変わります。成長の鈍化や組織の停滞感。その根源は、外部環境よりも、成功体験によって無意識に作られた「経営者自身の思考の枠組み」にあることが少なくありません。この内面の課題と向き合い、視点の固定化を乗り越えるプロセスを支えるのが、私たちのエグゼクティブコーチングです。AIが分析を提供しても、最終的な変革は経営者自身の気づきから始まります。あなたのステージに合った専門家の活用法を、一緒に考えてみませんか?エグゼクティブコーチングサービスの詳細を見るP.S.野中祥平あとがきAI時代の経営支援ということで、コンサルでもない、顧問でもない「社長室代行」というユニークな概念が新鮮でした。私自身も経営支援という領域ではエグゼクティブコーチングの仕事と重なる領域もあるものの、見えている視点や視界が違うなと感じました。社長自身の強みを活かしたスタートアップが多いため、営業職が強い会社や、開発色が強い会社など何かに偏りが生まれやすいのが現状だと思います。だからこそ、山口さんのような全体を統合できる存在はとても貴重だなと。コストも時間も無駄にはしたくない経営者にとって、すごく心強い存在だなと感じました。特に印象に残ったのは、「組織には宗教的な側面があり、多様性を排除してしまうことがある」という指摘です。成長段階のスタートアップほど、創業者の色が強く出がちですが、そこに外部の視点を入れることで、より客観的で戦略的な判断ができるようになります。AI活用についても、単に効率化ツールとして捉えるのではなく、「人間だからこそ感じられる文脈」の重要性を強調されていたのが印象的でした。テクノロジーが進歩しても、結局は人と人のコミュニケーション、実践から得られる知見こそが競争優位の源泉になっていくのだと再認識しました。関連記事未来予測インタビューシリーズAI時代のシステム開発トレンド予測〜経営者が知らない開発の新常識〜上山良大氏インタビュー人材採用業界のトレンド予測|人材不足×AI時代に戦略はどう変わる?中島佑悟氏インタビューSEO業界のトレンド予測|AI時代の検索エンジン対策はどう変わる?鳥越凌氏インタビューオフライン広告業界のトレンド予測|GAFAがいない領域でブランド資産を築く戦略【土井健氏インタビュー】