こんにちは、エグゼクティブコーチの野中祥平(のなさん)です。今日のテーマは、「コンフォートゾーンからの脱出」です。「時代の流れに沿って、ニーズがあって、自社の強みがあって、儲かること」を最優先して動いてきた結果、経営の土台自体はしっかりできている。とはいえ、次の展開にワクワクしているかというとそうでもなく、同じことの繰り返しだったり、自分が最前線で動き続ける経営スタイルにも限界を感じている—こんなお悩みを抱えていませんか?私がエグゼクティブコーチとして支援している経営者の方々からも、このような声をよくお聞きします。「頑張ってきたからこそ一定の成果は出ているけれど、なんだかマンネリ感がある」「このまま同じことを続けていて本当にいいのだろうか」「新しい展開を考えたいけれど、何から手をつけていいかわからない」といった、いわゆる「コンフォートゾーン」に入ってしまった状態ですね。今日は、そんな停滞感を抱える経営者の皆さんに向けて、「コンフォートゾーンを抜け出すコツ」について、私自身の経験と多くのクライアントさんとの対話から得られた知見をお伝えします。特に重要なのは「一発で正解を求めようとしない」こと、そして「探索モード」の活用です。この記事を読んで、少しでも「あ、これなら自分にもできそう」「明日から試してみよう」と思っていただけたら嬉しいです。(NEW!!) NotebookLMによる要約学習オーディオAIが作成した補足学習用のオーディオです。自動生成なので精度や質はまだ探索中ですが、補足的に耳から気づきを得たい人はご活用ください。スリーセンテンス要約経営の土台はできているが次の展開にワクワクできない経営者は、一発で正解を求めるのではなく「探索モード」で小さなアクションを積み重ねることが重要。コンフォートゾーンに留まると既存事業の延長線上でしか考えられなくなり、変化の激しい時代に取り残されるリスクが高まる。余白を確保してインナーモチベーションを理解し、コーチングを活用しながら「サブクエスト」的な小さな種まきを継続することで、自然と新しい可能性が見えてくる。Q1. コンフォートゾーンに留まっている経営者がそのまま行くとどうなりやすい?A:変化への適応力が低下し、経営者自身の成長が止まり、結果的に会社全体の進化も停滞してしまいます。まず、コンフォートゾーンに留まることのリスクについてお話ししましょう。一見すると、「安定している」「リスクが少ない」と思えるコンフォートゾーンですが、実は見えないコストがたくさんあるんです。リスク1:変化への適応力の低下同じことを繰り返していると、新しい情報をキャッチする感度が鈍くなります。市場の変化、顧客ニーズの変化、技術の進歩—これらに気づくのが遅れ、気づいた時には手遅れになってしまうケースが増えてきます。特にAIやデジタル化が急速に進む現代では、この「変化への鈍感さ」は致命的になりかねません。リスク2:経営者自身の成長停滞人間は本来、成長し続ける生き物です。新しいチャレンジや学びがない状態は、実は自然の摂理に反している状態なんですね。経営者が成長を止めてしまうと、それは必然的に組織全体に波及します。「社長が同じことしか言わない」「新しいアイデアが出てこない」「会議がマンネリ化している」—こんな症状が現れ始めます。リスク3:創造性とイノベーション力の低下コンフォートゾーンでは「今までのやり方」に固執しがちになります。「前例がない」「リスクが高い」といった理由で新しい取り組みを避けるようになり、結果的に競合他社に遅れを取ってしまうんです。リスク4:組織の活力低下経営者がワクワクしていないと、その空気は確実に組織に伝わります。社員のモチベーション低下、優秀な人材の流出、新しいアイデアが出にくい風土—これらの問題が連鎖的に発生しやすくなります。Q2. コンフォートゾーンを抜け出していくためにはどう考えたらいい?A:「一発で正解を求めない」「小さなアクションから始める」「探索モードを大切にする」という3つの視点転換が重要です。コンフォートゾーンを抜け出すために、まず考え方を変えていきましょう。視点1:「一発で正解」の罠を避ける多くの経営者が陥りがちなのが、「次の大きな一手を見つけて、一気に現状を変えよう」とする考え方です。でも、これって実はものすごくプレッシャーが大きいし、完璧な計画を立てようとして結局動き出せなくなってしまうんですよね。重要なのは、今まで積み上げてきた資産—組織の文化、社員のスキル、顧客との関係性、ワークフロー—これらを活かしながら、段階的に進化していくという発想です。視点2:「メインクエスト」と「サブクエスト」の発想ゲームをやったことがある方ならイメージしやすいと思うんですが、メインクエストでボスを倒すために、まずはサブクエストをいくつもこなしていきますよね。サブクエストをこなすことで、武器を手に入れたり、経験値を積んだり、新しい扉が開いたりします。経営も同じです。いきなり大きなボス(新事業や大きな変革)に挑むのではなく、まずは小さなサブクエスト(探索的なアクション)を複数並行して進めていく。そうすることで、自然と次のステージに進むための道筋が見えてくるんです。視点3:昨日と同じ今日を生きる重力から抜け出す人間には「ホメオスタシス」という、現状を維持しようとする生理的なメカニズムがあります。昨日やっていたことを今日もやる、今まで積み上げてきたものが逆に重力となって、その場に留めようとする力が働くんですね。この重力から抜け出すためには、「今までの自分だったらやらなそうなこと」を意識的にやってみることが大切です。Q3. ロジカルに戦略や計画を立てにくい時こそ、「探索モード」が重要な理由とは?A:不確実性の高い現代では、完璧な計画よりも「動きながら学ぶ」姿勢の方が成果につながりやすいからです。「探索モード」について、もう少し詳しくお話ししましょう。背景:変化の激しい時代の現実AI、デジタル化、グローバル化、価値観の多様化—現代は変化のスピードがあまりに早く、数年先の市場予測すら困難な時代です。こんな時に「完璧な事業計画を立ててから動く」というアプローチは、むしろリスクが高いんですね。計画を立てている間に市場が変化してしまったり、競合他社に先を越されてしまったりするケースが増えています。探索モードの3つのメリット早期の市場フィードバック 小さく動き始めることで、早い段階で市場や顧客からの反応を得られます。これが次のアクションの指針になります。リスクの分散 複数の小さな取り組みを同時に進めることで、すべてが失敗するリスクを回避できます。学習機会の増加 実際に動いてみることで得られる学びや気づきは、机上の検討では得られない貴重な財産になります。直感や違和感を活かす探索モードでは、ロジカルな分析だけでなく、直感や違和感といった「感情的なセンサー」も大切にします。「なんかこれ、面白そうだな」「ここ、ちょっと違和感があるな」—こういった感覚は、新しいチャンスの前兆である場合が多いんです。経営者メンタル3.0の世界観では、この直感や違和感を育てていくことがとても重要になります。Q4. 具体的なコツや、外部の頼り方、コーチングの活用方法は?A:小さなアクションを積み重ね、人とのつながりを活用し、定期的にコーチングで軌道修正することが効果的です。では、具体的にどんなアクションから始めればいいのでしょうか?POINT1:小さなアクションの具体例人への相談・インタビュー 知り合いや知人に「30分〜1時間、ヒアリングさせてください」とお願いしてみる。異業種の経営者、専門家、さらには自社の顧客など、普段あまり深く話さない相手との対話から、思わぬヒントが得られることが多いです。情報収集の新しいアプローチ 本屋さんに行って、普段は手に取らないジャンルの本をチェックしてみる。特定のキーワードでYouTubeを検索して、最新の空気感をつかんでみる。業界の動向を異なる角度から眺めてみる。顧客との深い対話 既存顧客に「もしこんなサービスがあったら、どう思いますか?」といったヒアリングをしてみる。現在利用しているサービスについて、より詳しい満足度やニーズを聞いてみる。小さな実験の実施 新しいサービスや取り組みを、限定的に試してみる。アンケートの実施、プロトタイプの作成、テストマーケティングなど。POINT2:インナーモチベーション診断の活用コンフォートゾーンを抜け出すためには、まず「自分がどういう時にワクワクするのか」「どういう環境で力を発揮しやすいのか」を知ることが重要です。私が開発した「インナーモチベーション®診断」は、まさにこの内発的動機を把握するためのツールです。自分の本質を理解することで、「経営者としてどう生きていくと幸せなのか」が見えてきます。詳しくは『経営者メンタル2.0』もご参照ください。POINT3:外部リソースの効果的な活用異業種交流会への参加専門家やコンサルタントとの対話他社事例の研究勉強会やセミナーへの参加重要なのは、「何か具体的な答えを得よう」とするのではなく、「新しい視点や刺激を受けよう」という姿勢で臨むことです。Q5. なぜコーチングを受けるとコンフォートゾーンを抜け出しやすくなるの?A:余白の確保、思考の整理、継続的な軌道修正という3つの効果により、自然と新しい行動を起こしやすくなるからです。コーチングがコンフォートゾーンを抜け出すのに効果的な理由を、詳しくお話ししましょう。コーチングメリット1:余白の確保日常業務やミーティングで毎日が張り詰めた状態だと、新しいことを考える余裕がありません。コーチングセッションは、強制的に「自分と向き合う時間」を確保する仕組みです。月に2回、90分〜2時間という時間を確保して、自分の内面や直感、違和感と向き合う。この「余白」があってこそ、探索モードが発動するんです。コーチングメリット2:思考の整理と気づきの促進コーチングでは、頭の中でモヤモヤしていることを言語化し、整理していきます。特に重要なのは、コーチが投げかける質問によって、自分では気づかなかった視点や思考パターンに気づけることです。「なぜそう思うのですか?」「他にはどんな可能性がありますか?」「もしリスクがゼロだとしたら、何をしてみたいですか?」—こういった問いかけによって、新しい発想が生まれやすくなります。コーチングメリット3:愛のエネルギーを受け取る体験実は、私がコーチングを受け続けている最大の理由は、これなんです。100%自分の人生と成長を応援してくれるコーチから、90分〜2時間、愛のエネルギーを受け取り続ける体験。先輩経営者や家族、知人に相談しても、「ずっと自分のことだけを見て、聞いて、対話してくれる時間」ってなかなかないですよね。でもコーチは、あなたの可能性を信じて一緒に成長していこうという愛のエネルギーで関わってくれる存在です。だからこそ、コーチングを受けると元気になったり、次の行動が思いつきやすくなるんです。コーチングメリット4:思考と行動が止まらない状態の維持探索モードで得た気づきや学び、小さなチャンスも、日常の忙しさに埋もれてしまうと、そこで止まってしまいます。月に2回程度のコーチングを受けることで、常に「思考と行動が止まらない」状態を保てるんです。前回のセッションから今回のセッションまでの間に何があったか、どんな気づきがあったか、それをどう次のアクションにつなげるか—こういった継続的な軌道修正ができることで、自然とコンフォートゾーンを抜け出していけます。Q6. 結局、コンフォートゾーンを抜け出すための本質って何?A:「完璧を求めずに動き始める勇気」と「継続的な軌道修正」、そして「自分の内なる声を大切にする姿勢」です。最後に、コンフォートゾーンを抜け出すための本質についてお伝えしましょう。本質:「一発で正解」を手放す勇気コンフォートゾーンに留まってしまう大きな理由の一つは、「失敗したくない」「確実な成功を求めたい」という気持ちです。でも、変化の激しい現代では、「確実な正解」なんて存在しないんですね。むしろ重要なのは、「60点でもいいから動き始める」「動きながら軌道修正していく」という姿勢です。小さな種まきの継続サブクエスト的な小さな取り組みを、複数並行して続けていく。すべてが花開くわけではありませんが、その中のいくつかが新しい可能性につながっていきます。私自身、かつてコーチングを受けながら、美容SNSメディア事業「MimiTV」を5年で10倍成長させた経験でも、最初から完璧な戦略があったわけではありません。小さな実験と改善を繰り返しながら、少しずつ形を作っていったんです。内なる声との対話経営者メンタル3.0の世界観では、外部の情報や数字だけでなく、自分の内なる声—直感、違和感、ワクワク感—を大切にします。これらは、次の成長ステージへのサインである場合が多いんです。インナーモチベーション診断で自分の本質を理解し、コーチングで内なる声に耳を傾け、小さなアクションでそれを形にしていく。このサイクルを回し続けることで、自然とコンフォートゾーンを抜け出していけます。愛と感謝のエネルギー循環最後に、コンフォートゾーンを抜け出す過程では、一人で頑張るのではなく、周りの人たちとの愛と感謝のエネルギー循環を大切にしてほしいんです。お客様、社員、パートナー企業、そして自分自身—すべてのステークホルダーがより幸せになれる方向性を探していく。そうすることで、単なる「現状打破」ではなく、「みんなが喜ぶ進化」が実現できるんです。まとめ:探索モードで新しい可能性を見つけようコンフォートゾーンを抜け出すために重要なポイントをまとめると:一発で正解を求めず、小さなアクションから始める探索モードを大切にし、直感や違和感を育てる複数のサブクエストを並行して進める余白を確保し、定期的に内省する時間を作るコーチングを活用して思考と行動を止めないインナーモチベーションを理解し、自分らしい経営スタイルを見つける重要なのは、「未来1年後、2年後、3年後、絶対こうなる」と決めてそうなるように行動していく軌道修正のループを回し続けることです。時間という貴重な資産を有効活用するためにも、「気づいたら1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月経っていた」という状態から抜け出しましょう。コーチングに投資して、継続的な成長と進化を実現していく—これが、現代の経営者にとって最も効率的で確実なアプローチだと、私は確信しています。あなたも今日から、小さな一歩を踏み出してみてください。PS:コンフォートゾーンを抜け出し続けることは、経営者としての使命私自身、美容SNSメディア「MimiTV」の執行役員として赤字事業を5年で10倍成長させる過程で、何度もコンフォートゾーンの壁にぶつかりました。「今のやり方で十分じゃないか」「リスクを取る必要があるのか」といった迷いもありました。でも、振り返ってみると、コンフォートゾーンを抜け出した瞬間にこそ、大きな成長や発見があったんです。僕自身がコーチングを受けてみること、ドラッグストアや流通企業などの業務提携、TwitterやMeta社など大手SNS企業との直接コラボセミナー、広告業界の常識にはなかった取り組み—こういった「未知の領域」に足を踏み入れることで、事業は大きく飛躍しました。そして、どれも最初は小さく転がした探索でした。経営者は、自分だけでなく、社員やその家族、お客様、取引先など、多くの人の人生に影響を与える存在です。だからこそ、常に成長し続け、新しい可能性を追求していく—これは経営者としての使命でもあると思うんです。コンフォートゾーンは居心地がいいかもしれませんが、そこに留まり続けることは、実は周りの人たちの可能性も制限してしまうことになります。あなたが新しいチャレンジを始めることで、組織全体が活性化し、社員が成長し、お客様により良いサービスを提供できる—そんな「愛と感謝の循環」が生まれていきます。エグゼクティブコーチとして、私はそんな経営者の皆さんの挑戦を、心から応援しています。一緒に、より軽やかで楽しい経営を実現していきましょう。そして、どうせなら「修行、苦行」でもなく、「つまらない」でもない、次の展開にワクワクし続けれる経営の道を歩んでいけるように、うまく外部パートナーやコーチも頼っていってもらえたら嬉しいです。