(StandFM音声配信)課題だらけ=悪いこと、絶望することと思い込んでいる〜バチェラージャパン小柳津さんから学んだ1つの気づき〜こんにちは、エグゼクティブコーチの野中祥平(のなさん)です。今日のテーマは「課題だらけ=悪いこと・絶望すること」という経営者によくある思い込みについてです。%3Cstyle%3E%20.standfm-embed-iframe%20%7B%20height%3A%20190px%3B%20%7D%20%40media%20only%20screen%20and%20(max-device-width%3A%20480px)%20%7B%20.standfm-embed-iframe%20%7B%20height%3A%20230px%3B%20%7D%20%7D%20%3C%2Fstyle%3E%0A%20%20%20%20%20%20%20%20%20%20%20%20%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fstand.fm%2Fembed%2Fepisodes%2F681b09b227f2aceb55a8908f%22%20class%3D%22standfm-embed-iframe%22%20width%3D%22100%25%22%20frameborder%3D%220%22%20allowtransparency%3D%22true%22%20allow%3D%22encrypted-media%22%3E%3C%2Fiframe%3E経営者の皆さんは、課題やトラブルが次々と出てくると「この状況はまずい」「何かが間違っている」「うまくいっていない証拠だ」と考えがちではないでしょうか?実はこの考え方自体が、経営の成長を妨げる大きな思い込みかもしれません。私自身、前職のトレンダーズで赤字だった美容SNSメディア「MimiTV」の経営改革を担当し、5年で売上10倍成長を実現した経験があります。その過程で苦しく悩んでいた時期に出会った一つの言葉が、私の考え方を大きく変え、その後の経営における重要な指針となりました。今回は、課題の捉え方を変えるだけで経営のメンタルが軽くなり、より柔軟で前向きな意思決定ができるようになるヒントをお伝えしたいと思います。スリーセンテンス要約課題を「排除すべき敵」ではなく「成長のための伸びしろ」と捉え直すことで、無駄なマイナス感情に振り回されず、冷静に次の一手を考えられるようになる。課題があること自体は悪いことではなく、むしろ気づけていることこそが「伸びしろの塊」であり、新たな成長フェーズに移行するために必要なステップである。課題が山積みになった時には「このままいったらどうなる?」と問いかけることで優先順位を明確にし、最も影響の大きい課題から効果的に取り組むことができる。Q1. 「課題は伸びしろ」という考え方との出会いA: 2018年に他社から買収した赤字の美容SNSメディア「MimiTV」の経営改革を担当していた時のことです。当時は課題が山積みで、赤字の状態の会社を買収したので、当然ながらいろいろと課題があるから赤字になっていて、その課題を解決していかなければいけませんでした。商品だったり事業だったり経営の方向性をいろいろと軌道修正していく必要がありました。そのとき「課題がたくさんあるから、これってもう悪いことで絶望することなんじゃないか」と思い込んでしまいました。1つの課題をつぶしても別の課題が出てきて、その別の課題をつぶしても、またさらに別の課題が出てきてしまう…。「このまま本当にこの会社、この事業を良くしていくことができるのだろうか」と悩んだことも多かったです。そんなとき、バチェラージャパン2代目の小柳津さん(当時のアドバイザー)から「課題は伸びしろだよ」という言葉をいただいたのです。※画像:Facebookより引用させていただきました。この言葉を聞いて「そっか、課題があるって経営においては悪いこと、消すべきもの、排除すべきものと思い込んでいたけれど、課題をクリアしたらより良い世界に行きやすくなったり、よりみんなが助かる世界に生きやすくなることなんだ」と気づきました。目の前に適切な課題があることや、その課題を解けば成長できると思える課題が見えていることは、実はそんなに悪いことでも悲観するものでもないのだと思考の転換ができました。Q2. 課題を「伸びしろ」と捉えると何が変わるの?A: この「伸びしろ」という表現がすごく良いと感じたんです。「課題が消すべきもの、課題は排除すべきもの」という捉え方だと、課題が出てくるたびに「うわっ」となったり、課題に気づくたびに「これも解決しなきゃいけないのか、面倒くさいな」と感情が無駄に揺さぶられてしまいます。課題という言葉に対して、マイナスの思い込み・ラベリングをしていたんですね。しかし「課題は伸びしろ」と考えるほど、新しい課題が見つかったり、トラブルが起きて業務フローの課題が見つかったときに、むしろ喜べるというか、受け入れやすくなります。フラットに、ニュートラルに「このトラブルが起きたということは、この課題を発見することができた」「この課題から学ぶことができれば、より良い世界に行ける」と考えられるようになります。トラブルがあるからこそ、課題に気づきやすくなるわけです。「これを課題だと今思えている自分の状況は、むしろありがたいことだな」と、課題に対して無駄にマイナス感情に揺さぶられることがなくなったのが、この言葉が当時の私に深く刺さった理由です。Q3. なぜ課題を「伸びしろ」と捉えることが大切なの?A: 経営者や事業責任者にとって、外部環境や経営状況が刻一刻と変化していくなかで、「課題がない世界」というのは基本的にはありません。コロナがやってきたり、今はAIがどんどん進化していったりと、環境は常に変化しています。そんななかで「課題がないことが順調だ」という定義にとらわれてしまうと、課題を無駄に避けてしまったり、「ちょっと大変だな」と思うことをやらなくなってしまったりします。新しい種まきや、経験のないこと、不慣れなことに挑戦しようと思えなくなってしまうんです。しかし、何か新しいことや不慣れなこと、自分の安心できるテリトリーからちょっとはみ出したことをやろうとするとき、必ずつまずくものです。課題があったり、課題につまずいてしまったり、短期でみたらうまくいかないことがあるのは当然なんです。人生もビジネスも、生きている限りはいろんなものが変化していくので、課題がまったくない状況にはほとんどならないからこそ、課題をどう捉えていくかは中長期の経営において影響が大きいものだと思います。私もクライアントさんとのセッションでよく聞くのは「この課題がある」「この課題が大きい」「この課題はまずい」という言葉です。しかし、その課題に気づけているということは本当に「伸びしろの塊」なんです。「課題がないから順調」という考えにとらわれず、「目の前に成長できる課題に気付けていることが順調だ」と考えた方が、変化しまくる時代においては考えやすく、マイナス感情に触れにくく、軽い気持ちで柔らかい気持ちで経営しやすくなるんじゃないかと思います。Q4. 課題が山積みで優先順位がつかない時はどうすればいい?A: 課題だらけで優先順位がつかなくなってしまって散らかっているときに、有効な質問が一つあります。それをシェアしたいと思います。結論はすごくシンプルで、「このままいったらどうなる?」という質問を自分にするということです。課題がA、B、C、D、Eと5つあったとすると、それぞれに対して「このままいったらどうなる?」という質問に対する答えを紙に書き出してみてください。そうすると、「最悪のケースがやばいもの」と「放置してもそこまで大きな影響がないもの」という形で大きく二つに分けられます。確かに目先の課題ではあるけれど、放置したときの影響がそこまで大きくないものもあるんですね。「このままいったらどうなる?」という質問がシンプルで良いのは、このままいったら半年後、1年後に「もっとやばいことになる」という本当にやばい課題と、半年〜1年くらいだったらそこまで大きな課題にならないけれど、2〜3年後には確かに放置していたらやばいものに分けていくことができるはずなんです。このやばさが大きいものほど、解決したときのインパクトも大きいはず。「このままいったらどうなる?」と考えたときに、やばいものの解決の優先度を上げて、解決のスピードを上げて取り組むのが、一番シンプルな軌道修正だと思います。課題がいっぱいあって優先順位がついていなくて、脳内がとっ散らかっているときって、焦るし不安になるし「どうしよう」となるし、何かどこから手をつけようかと目先の課題解決に視野がすごく狭くなりやすいので、この質問は効果的です。「このままいったらどうなる?」という質問をそれぞれの課題に対して書き出してみるという、すごくアナログなことですが、やりやすくて結構インパクトが大きいセルフコーチング的な質問になるので、ぜひやってみてください。まとめ:課題との調和が経営を加速させる今日は経営者あるあるの一つとして、「課題だらけ」ということが悪いことで絶望することだと思い込んでいるという話を取り上げました。結論としては、「課題=伸びしろ」と捉えることができれば、課題は味方であり、仲間であり、家族であり、友達のようなものです。遠ざけるべきもの、避けるべきもの、消すべきものという扱いにならずに済みます。自分が成長するための課題、自社が次のフェーズに行くための適切な課題が見つかっていること、目の前に見えていることは、結構幸せなことですし、次に進むために必要なものだったりもします。課題と友達になって、課題と家族となって、課題が見つかったと思えるような形でメンタルが整えられていくと、前に進みやすくなるのではないかと思います。PS:「課題は伸びしろ」の言葉に救われた経験ちょっと余談ですが、バチェラージャパンの小柳津さんは本当に優しくて、いろいろとお話をさせていただきました。当時、いろいろな軌道修正をして、何とか5年かけて売上を10倍以上に成長させることができたと思っていますが、その一番悩み苦しい2019年頃、勝ち筋とかが見えない中でいろいろな種まきと試行錯誤と模索をしていたような時代に、小柳津さんの「課題は伸びしろ」という言葉に出会ったからこそ、途中で心が折れずに前に進むことができたな、と最近思い出しました。本当に当時、そういった言葉をプレゼントしてくれた小柳津さんには感謝だなと思っています。無理やりポジティブにとらえるわけでもなく、課題とちゃんと向き合って、受け入れた上でそれを伸び代と変換できてから視界が変わっていった気がします。他の人から見たら、もしかしたら「そんなこと?」と思われるような小さな気づきかもしれませんが、僕の人生にとっては最大級に気持ちが軽くなる大きなヒントになっていたなと2025年の6年後の自分がそう思っています。当時、この気づきが大きな気づきだと思えた当時の自分にも感謝したいと思います。